「独立したら、収入はどのくらいになるのか？」
弁護士が開業を考えるとき、誰もが一度は気になるテーマです。
本記事では、開業弁護士の収入事情について、実態データと現場感覚の両面から解説します。
❶｜弁護士全体の平均収入と開業弁護士の違い
日本弁護士連合会の調査によると、弁護士全体の平均年収は約1,000万円前後とされています。
しかしこれは、企業内弁護士や大規模事務所所属の弁護士を含んだ数字。
個人で開業した場合の実情は、大きく異なります。
開業弁護士の場合、収入は「案件数 × 単価」で決まるため、事務所経営の仕組みづくり次第で大きく上下します。
開業1〜2年目の平均年収は、実際には300〜600万円程度に留まるケースも少なくありません。
❷｜ 開業初年度は「売上300万以下」も珍しくない
開業1年目の大きな壁は、「案件の安定獲得」です。修習同期や紹介から数件の事件を受任できても、それが継続する保証はありません。
- 案件が途切れる期間が長い
- 着手金の入金時期がバラバラ
- 経費（家賃・人件費・広告費）が重くのしかかる
こうした理由から、開業初年度の手取りはゼロ〜数十万円という声も実際によく聞かれます。
安定するまでの「半年〜1年分の生活資金の確保」は、独立前に必須の準備といえます。
❸｜ 収入が安定するのは「3年目以降」
開業後3年ほど経つと、紹介ルートやネット集客などが定着し、案件が「ストック型」に移行する事務所も増えてきます。特に以下のような仕組みを整えると、安定収入につながります。
- ホームページ経由の相談が毎月発生
- 顧問契約による継続的な収益
- 特定分野（相続・交通事故・債務整理等）への特化
- 紹介ネットワークの拡大
この段階でようやく、年収1,000万円以上を安定的に得る弁護士も増加します。
❹| 収入を分ける最大の要因は「営業力」と「仕組み」
開業弁護士の収入格差は非常に大きく、年収200万円台から2,000万円超までさまざまです。
その差を生むのは、案件獲得力（集客力）と事務所経営の仕組み化です。
- ネット集客（SEO・リスティング・SNS）で安定的に相談を増やせるか
- リピーター・紹介を生む顧客対応ができているか
- 案件処理の効率化で時間単価を高められるか
これらを意識的に整えていくことで、独立弁護士としての「稼ぐ力」は着実に伸びていきます。
❸｜実例）年収1,500万円を超えた開業3年目のケース
ある地方都市で独立した弁護士の例を紹介します。
- 開業1年目：月間アクセス50件、年収400万円
- 開業2年目：SEO対策と専門サイト構築で相談件数が倍増
- 開業3年目：月10〜15件の新規相談を安定獲得、年収1,500万円超
ポイントは、「ネット集客を仕組み化」したこと。弁護士紹介サイトに頼らず、Google検索で「地域＋分野」で上位表示されるサイトを運営し続けた結果、安定した新規相談が入る体制を確立しました。
❻｜開業弁護士が収入を伸ばすためにすべき３つのこと
- 専門分野を明確にする
→「何の弁護士なのか」を打ち出すことで、紹介や検索流入が増える。 - ネット集客を仕組み化する
→SEO・リスティング・LP活用などで、案件の“流入口”を作る。 - 顧客満足度を徹底する
→口コミ・紹介を増やし、広告費に依存しない経営へ。
■まとめ｜「収入」は努力と仕組み次第で変わる
開業弁護士の収入は、決して一律ではありません。むしろ、「集客・営業・経営」を理解しているかどうかで大きな差が生まれます。
最初の1〜2年は厳しい時期もありますが、
正しい方向で努力すれば、3年目以降に確実に成果は現れます。
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